宮坂木造研究開発室の木造の家づくりガイド
生活の質
住み心地の良い木造の家に 樹齢より永く暮らせるように
昔から続けられてきた造り方に現代の技術をとりいれ
変化し続けるライフスタイルの器となる木造住宅をつくりましょう


マンション木造リフォーム

−マンションを終の住処(ついのすみか)にする方法−

 土地代が分譲価格の約70%を占めるマンションは、多くの場合、投資の対象とみられてきたのではないでしょうか。地価が上がれば売って、さらに高額物件へ住替え、ゴールは夢のマイホーム;戸建住宅へ、といったように。マンションの室内では、人の身体と住まいの空間の関係を、見過ごしてきてようです。

 一方、高齢になるほど歩行圏内で日常の買い物が済み、近くの診療所や病院に通える地域に住むことが必要になります。少子化が進み、人口の減少とともに地価の値上りが沈静化してきた今日では、マンションこそ、終の住処とすることが求められているのではないでしょうか。              

 室内の滞在時間がふえると、室内空間が人の身体に自然な状態であるほど具合がいいようです。できるだけ冷暖房をつかわずに、湿度や気温の変化がゆるやかな状態です。

 このようなことから、昔から馴れ親しんだ木造で仕上られた室内がマンションにはふさわしいと思います。

 マンションを購入する際に、居住者は室内仕上げをしていない躯体の空間を購入し、その後で室内仕上げを大工さんや工務店に発注するような方法にも適しているのが、この方法です。

"Shouji Screen"といえば「障子」として少なくとも英語圏の親日派の人たちに通じる言葉です。

 ところが、紙の張替えを嫌われて日本では不人気。ならばと、張替え回数を少なくするために設計したのが、この障子。透明フィルムを和紙でサンドイッチした「障子紙〔岐阜県産)」を太鼓張りにしてみると、障子というより堂々たる「間仕切りスクリーン」。

 ひょっとすると、「障子の逆輸入バージョン」と言えるのではないでしょうか?

 どうやら私たちの生活は、「和洋折衷」という言葉では語りつくせない多様な「異文化融合」の空間に置かれているようです。

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リフォーム前
リフォーム後
現場工期の短縮と現場で発生するゴミを減らすための断熱工事のパネル化